文章を書いていると、
「そして」
「また」
「しかし」
「だから」
といった接続詞が何度も続いてしまうことがあります。
自分では文章を丁寧につないでいるつもりでも、あとから読み返してみると、
「ちょっとくどいかも」
「同じような始まり方が続いている」
「なんだかテンポが重い」
と感じることもあります。
接続詞は、文章の流れをわかりやすくするための便利な言葉です。
ただ、毎回入れなければ文章がつながらないわけではありません。
前後の内容が自然につながっていれば、接続詞を使わなくても意味は伝わります。
むしろ、必要のない接続詞を少し減らしたほうが、文章がすっきりして読みやすくなることもあります。

この記事では、
接続詞を使いすぎてしまう原因
接続詞を減らす具体的な方法
残したほうがいい接続詞
文章の順番から見直す考え方
を順番に整理します。
「接続詞を減らしたいけれど、どこを削ればいいかわからない」というときの判断基準として使ってみてください。
接続詞を使いすぎると文章がくどく見えることがある
接続詞は、文と文の関係をわかりやすくするために役立ちます。
そのため、使うこと自体が悪いわけではありません。
問題になりやすいのは、ほとんどすべての文の頭に接続詞が入っている状態です。
たとえば、
「文章を書きました。そして、内容を読み返しました。また、長い部分を見つけました。しかし、どこを直せばいいのかわかりませんでした。だから、もう一度最初から確認しました。」
という文章です。
意味はきちんと伝わっています。
ただ、
「そして」
「また」
「しかし」
「だから」
と接続詞が続くため、文章の始まり方が似ています。
読む側からすると、少しリズムが単調に感じられることがあります。
また、接続詞が多いと、
「次の文との関係を毎回説明されている」
ような印象になることもあります。
前の文を読めば自然にわかる関係まで、毎回「また」「だから」と説明している状態です。
文章をていねいに書こうとすると、接続詞を増やしたくなることがあります。
でも、読みやすさを考えるなら、
「この接続詞がなくても、意味は伝わるかな」
と一度確認してみるのがおすすめです。
【図1:接続詞が多い文章と減らした文章の見え方比較】

接続詞は文章の関係を伝える目印
接続詞は、前の文と次の文がどういう関係なのかを伝えるための言葉です。
難しい文法として考えるより、
「これからどんな方向の話が続くのかを知らせる目印」
と考えるとわかりやすくなります。
話を付け加える
「また」
「そして」
「さらに」
などは、前の内容に情報を加えるときに使います。
たとえば、
「この方法は文章を整理しやすくなります。また、あとから見直しもしやすくなります。」
という文章です。
後半では、前半とは別のメリットを追加しています。
接続詞があることで、
「もうひとつ情報があります」
と読者に知らせています。
反対の内容へつなぐ
「しかし」
「ただし」
「一方で」
などは、前の内容とは違う方向へ話を進めるときに使います。
たとえば、
「接続詞は文章をわかりやすくします。しかし、使いすぎるとくどく見えることがあります。」
という文章です。
ここでは「しかし」があることで、
「ここから反対側の話になる」
とすぐにわかります。
理由や結果を示す
「だから」
「そのため」
「したがって」
などは、原因と結果の関係を伝えるときに使います。
たとえば、
「文章が長く続いていました。そのため、段落を分けました。」
という文章です。
前の文が原因で、その結果として段落を分けたことがわかります。
話題を切り替える
「ところで」
「さて」
「では」
などは、話題を変えるときに使います。
読者に、
「ここから少し別の話になります」
と伝える役割があります。
このように、接続詞にはそれぞれ意味があります。
大切なのは、
「接続詞を使ったかどうか」
ではなく、
「前後の文章の関係に合っているか」
です。
【関連記事1:段落の分け方がわからない人へ|読みやすい文章にする改行・区切り方のコツ】
なぜ接続詞を使いすぎてしまうの?
接続詞が多くなる理由はいくつかあります。
単純に「文章が苦手だから」と考える必要はありません。
むしろ、文章をきれいにつなごうと意識するほど増えてしまうこともあります。
文と文を毎回つなごうとしている
文章を書いていると、
「次の文をどう始めればいいんだろう」
と迷うことがあります。
そのとき、
「そして」
「また」
「しかし」
を入れると、次の文章を書き始めやすくなります。
これはとても便利です。
ただ、毎回この方法を使うと、自然と接続詞が増えていきます。
実際には、前後の内容が自然につながっていれば、何も入れなくても問題ないことがあります。
文章を書きながらでは気づきにくいため、あとから見直すと見つけやすくなります。
話の順番が整理できていない
接続詞が多いときは、文章の順番そのものが少し複雑になっていることがあります。
たとえば、
結論
理由
別の話
具体例
もう一度理由
という順番で書かれていると、文と文の関係が見えにくくなります。
そこで、
「しかし」
「また」
「だから」
などを使って無理につなごうとします。
この場合は、接続詞だけを削るよりも、
結論
理由
具体例
注意点
のように話の順番を整理したほうが自然です。
接続詞が増えてきたら、
「言葉ではなく、順番に問題がないかな」
と確認してみるといいでしょう。
同じ文章リズムが続いている
「そして〜」
「また〜」
「さらに〜」
と似た始まり方が続くと、文章のリズムも似てきます。
内容は違っていても、読む側には同じ調子が続いているように感じられます。
接続詞を減らすと、文章の始まり方に変化が出ます。
短い文から始めたり、結論をそのまま書いたりできるようになるため、文章全体のテンポも自然になりやすくなります。
接続詞がないと不自然に感じてしまう
自分で書いた文章を読むと、
「ここに何か入れないと急に話が始まった感じがする」
と感じることがあります。
でも、読者はそれほど不自然に感じていない場合もあります。
書き手は文章同士のつながりを強く意識しているため、接続詞がないことに敏感になりやすいからです。
迷ったときは、一度消してみる。
それでも意味が自然につながるなら、その接続詞はなくてもよい可能性があります。
【図2:接続詞を使いすぎる原因を整理する図】

接続詞はなくても意味がつながることがある
接続詞を減らすときに覚えておきたいのが、
「前後の関係が明らかなら、接続詞がなくても伝わる」
という考え方です。
たとえば、
「今日は雨でした。だから、傘を持って出かけました。」
という文章があります。
「だから」を取ると、
「今日は雨でした。傘を持って出かけました。」
となります。
この場合、雨と傘の関係はわかりやすいため、接続詞がなくても意味は伝わります。
もうひとつ見てみます。
「この文章は少し長く感じます。そのため、段落を分けたほうが読みやすくなります。」
これも、
「この文章は少し長く感じます。段落を分けたほうが読みやすくなります。」
としても、意味はほとんど変わりません。
前の文を読めば、なぜ段落を分けるのかがわかるからです。
もちろん、すべての接続詞を消せるわけではありません。
大切なのは、
「接続詞があるから伝わっているのか」
それとも、
「接続詞がなくても内容だけで伝わるのか」
を確認することです。

接続詞を減らすときの3つの方法
では、実際に文章を見直すときはどうすればいいのでしょうか。
ここでは、取り組みやすい3つの方法を紹介します。
接続詞を一度消して読んでみる
もっとも簡単なのは、接続詞をいったん消してみる方法です。
たとえば、
「また、この方法は初心者にも使いやすいです。」
という文章があったとします。
「また」を消して、
「この方法は初心者にも使いやすいです。」
と読んでみます。
前の文章とのつながりが自然なら、その接続詞はなくてもよい可能性があります。
ここで大切なのは、消す前に悩み続けないことです。
まず消してみる。
不自然なら戻す。
このくらい気軽に試したほうが判断しやすくなります。
前後の文章の順番を確認する
接続詞が多いときは、文章の順番そのものを見直します。
たとえば、
「文章は短くすると読みやすくなります。しかし、短くしすぎると意味が伝わりにくくなります。また、内容のまとまりも大切です。」
という文章があります。
これを、
「文章は短くすると読みやすくなります。ただし、短くしすぎると意味が伝わりにくくなります。文章の長さだけでなく、内容のまとまりも確認しましょう。」
とすると、「また」を使わなくても自然です。
ここでは単純に削ったのではなく、
「短さだけを見ない」
という流れに文章を整理しています。
接続詞で無理につなぐよりも、話の順番を整えたほうがすっきりする場合は少なくありません。
同じ役割の接続詞が続いていないかを見る
文章を書き終えたら、
「また」
「そして」
「しかし」
「だから」
などが何回出てくるか確認してみるのもおすすめです。
特に、
「また」
「さらに」
「そして」
のような、追加を表す接続詞が短い間隔で続いている場合は、整理できることがあります。
たとえば、
「この方法は簡単です。また、時間もかかりません。さらに、初心者にも使いやすいです。」
なら、
「この方法は簡単で、時間もそれほどかかりません。初心者にも使いやすい方法です。」
とまとめることができます。
接続詞を減らすというより、
「似た情報をまとめる」
と考えると直しやすいです。
「そして」「また」「しかし」が続く文章を直してみよう
ここでは、接続詞が多い文章を具体的に見直してみます。
修正前です。
「文章を書きました。そして、内容を読み返しました。また、長い部分を見つけました。しかし、どこを削ればいいのかわかりませんでした。だから、文章の役割を一つずつ確認しました。」
意味は伝わっています。
ただ、ほぼすべての文が接続詞から始まっています。
少し整理すると、
「文章を書いたあと、内容を読み返しました。長い部分は見つかりましたが、どこを削ればいいのかわかりません。そこで、文章の役割を一つずつ確認しました。」
となります。
接続詞を全部消したわけではありません。
「そこで」のように、あるほうが流れを理解しやすい言葉は残しています。
もうひとつ見てみます。
修正前:
「この方法は簡単です。また、時間もかかりません。そして、初心者でも使いやすいです。」
修正後:
「この方法は簡単で、時間もそれほどかかりません。初心者でも使いやすい方法です。」
こちらは、情報をまとめることで接続詞を減らしています。
接続詞が多い文章を直すときは、
消す
順番を変える
まとめる
の3方向から見ると修正しやすくなります。
「接続詞を別の接続詞に言い換えるだけ」では、結局数は減りません。
大切なのは、文章全体の流れを見ることです。
【図3:接続詞を減らすビフォー・アフター】

接続詞を削らないほうがわかりやすい場面もある
ここまで接続詞を減らす方法を紹介してきました。
ただし、全部なくせば読みやすくなるわけではありません。
接続詞があるからこそ、意味を早く理解できる文章もあります。
反対の内容へ大きく切り替わるとき
たとえば、
「この方法は簡単です。しかし、すべての文章に使えるわけではありません。」
という文章です。
「しかし」を消しても意味は伝わります。
ただ、「しかし」があることで、
「ここから反対側の話になる」
とすぐにわかります。
内容の方向が大きく変わる場面では、接続詞があるほうが読みやすいことがあります。
原因と結果をはっきり示したいとき
原因と結果の関係が少し複雑な場合も、接続詞が役立ちます。
「文章の順番が入れ替わっていました。そのため、読者には話の流れがわかりにくくなっていました。」
この場合、
「そのため」
があることで、前の文が原因、後ろの文が結果だとすぐにわかります。
文章を短くするために削った結果、意味がわかりにくくなってしまっては逆効果です。
読者が誤解しそうなところ
文章の意味が複数に取れそうな場合は、接続詞を残したほうが安心です。
接続詞は、読者にとっての案内板のようなものです。
すでに道がわかりやすいところでは減らしても問題ありません。
でも、曲がり角がわかりにくいところには、案内板があったほうが迷いません。
接続詞も同じです。
必要なところにだけ置く。
この考え方がいちばん自然です。
接続詞が多いか迷ったら3つ確認する
接続詞を使いすぎているかどうかわからないときは、次の3つを確認してみてください。
1つ目は、
「この接続詞を消しても意味が通じるか」
です。
消しても自然なら、その接続詞はなくてもよい可能性があります。
2つ目は、
「同じ接続詞や似た役割の言葉が近くに続いていないか」
です。
「また」「さらに」「そして」が続いている場合は、情報をまとめられないか確認します。
3つ目は、
「接続詞ではなく、文章の順番を直せないか」
です。
接続詞がたくさん必要になる文章は、話の順番自体が少し複雑になっていることがあります。
前後を入れ替えたり、関連する情報をまとめたりするだけで、自然につながる場合があります。
この3つを見るだけでも、文章はかなりすっきりしやすくなります。
接続詞を減らすと「誰の話か」も気になってくる
接続詞を減らすと、文章の流れそのものが見えやすくなります。
すると次に、
「この文章、誰の話なんだろう」
「何がどうなったのか少しわかりにくい」
という部分が気になることがあります。
たとえば、
「確認しました。修正しました。わかりやすくなりました。」
という文章です。
文としては短く、接続詞もありません。
でも、
誰が確認したのか
何を修正したのか
何がわかりやすくなったのか
が曖昧です。
文章を読みやすくするには、文と文のつながりだけでなく、
「誰が」
「何が」
という主語も大切です。
接続詞を減らしたあとに文章が急にわかりにくくなったと感じたら、主語が抜けすぎていないか確認してみるといいでしょう。
次の記事では、
「主語がわかりにくい文章を直す方法|『誰が・何が』を伝える書き方」
をテーマに、主語が曖昧になった文章の直し方を整理します。
【関連記事2:主語がわかりにくい文章を直す方法|「誰が・何が」を伝える書き方】
まとめ
接続詞は、文章をわかりやすくするための便利な言葉です。
ただし、毎回入れる必要はありません。
前後の関係が自然なら、接続詞を使わなくても意味が伝わることがあります。
接続詞が多いと感じたときは、
一度消して読んでみる。
文章の順番を確認する。
同じ役割の接続詞が続いていないかを見る。
この3つから始めてみてください。
そして、接続詞を減らすこと自体を目的にしないことも大切です。
必要なところまで削ると、かえって文章がわかりにくくなります。
読者が迷わず読めるなら残す。
なくても自然なら減らす。
このくらいの考え方で十分です。
文章は、つなぐ言葉を増やすだけで読みやすくなるわけではありません。
前の文から次の文へ、意味が自然に流れているか。
その流れを見ながら整えることで、接続詞に頼りすぎない文章を書きやすくなります。
まずは自分が書いた文章の中から、
「また」
「そして」
「しかし」
「だから」
を探してみてください。
その中から一つだけ消して読んでみる。
それだけでも、「なくても伝わる文章」の感覚が少しずつつかめるようになります。

